mastra build
mastra build
コマンドは、Mastra プロジェクトを本番運用可能な Hono サーバーとしてバンドルします。Hono は、ミドルウェア対応の HTTP エンドポイントとして Mastra エージェントを簡単にデプロイできる、軽量で型安全な Web フレームワークです。
使い方
mastra build [options]
オプション
--dir?:
string
Mastra フォルダへのパス
--root?:
string
ルートフォルダへのパス
--tools?:
string
含めるツールファイルのパスをカンマ区切りで指定したリスト
--help?:
boolean
コマンドのヘルプを表示する
上級者向けの使い方
並列実行の制限
CI やリソースが限られた環境で実行する場合は、MASTRA_CONCURRENCY
を設定して、同時に実行する高コストなタスクの数を上限化できます。
MASTRA_CONCURRENCY=2 mastra build
未設定にすると、CLI がホストの性能に基づいて並列度を決定します。
テレメトリーの無効化
匿名のビルド分析をオプトアウトするには、次を設定します:
MASTRA_TELEMETRY_DISABLED=1 mastra build
カスタムプロバイダーエンドポイント
ビルド時は OPENAI_BASE_URL
と ANTHROPIC_BASE_URL
の各変数が mastra dev
と同様に有効です。これらは AI SDK によって、プロバイダーを呼び出すワークフローやツールへ転送されます。
何をするか
- Mastra のエントリーファイル(
src/mastra/index.ts
またはsrc/mastra/index.js
)を検出します .mastra
出力ディレクトリを作成します- 以下の設定で Rollup を使ってコードをバンドルします:
- バンドルサイズ最適化のためのツリーシェイキング
- Node.js 環境をターゲット
- デバッグ用のソースマップ生成
- テストファイル(名前に
.test.
または.spec.
を含むもの、または__tests__
ディレクトリ内)を除外
例
# 現在のディレクトリからビルド
mastra build
# 指定したディレクトリからビルド
mastra build --dir ./my-mastra-project
出力
このコマンドは、.mastra
ディレクトリに本番用バンドルを生成します。内容は次のとおりです:
- Mastra エージェントをエンドポイントとして公開する、Hono ベースの HTTP サーバー
- 本番環境向けに最適化されたバンドル済み JavaScript ファイル
- デバッグ用ソースマップ
- 必要な依存関係
この出力は次の用途に適しています:
- クラウドサーバー(EC2、DigitalOcean)へのデプロイ
- コンテナ化環境での実行
- コンテナオーケストレーションシステムでの利用
デプロイヤー
Deployer を使用すると、ビルド出力は対象プラットフォーム向けに自動的に最適化・準備されます。例: